淡路島リベンジ 準備編

2017年8月、私は丸3日をかけて淡路島をほぼ一周した。キックボードで。
「ほぼ」一周とはどういうことかというと、最終日となる3日目、体力の限界を感じた私は吹上浜から海岸線のルートをあきらめ、内陸路を北上したのである。つまり、海岸線からはずれた訳だから、淡路島一周とは言い難い。しかしながら、距離にして20~30kmほどをショートカットしただけなので、「ほぼ」一周といっても差し支えないだろう。

淡路島「ほぼ」一周とはいえ、真夏の暑さに耐え、キックボードで淡路島を一周できたことで、大変な達成感を得られた。完走後、明石で食べた明石焼きは、感動的なほど疲れ切ったカラダに染み渡るものだった。

「おれはベストを尽くした」。そう思っていたのだが、時が経つにつれて2つのことを考えるようになる。

ひとつめ。やっぱり「ほぼ」一周じゃあ、一周したことにはならないんじゃないの?
ふたつめ。とにかく暑さに苦しめられたが、体力的には余裕があった。季節がよければ2日で完走できたんじゃないの?

「ほぼ」一周じゃダメなんですか?

この画像は、3日目のGPSデータである。吹上浜(2日目のキャンプ地)から内陸部のルートをとっている。鳴門海峡付近の海岸線はアップダウンを伴うが、内陸部をいけばほぼ平坦路を進めるし、距離も短い。つまりはラクなルートを選んだのである。このときは本当にフラフラだったので、ショートカットして正解だったのは間違いない。もしも海岸線ルートを強行していたら、リタイヤしていたかもしれない。そのくらい、最終日はギリギリだった。
しかし、いくらナイス判断といっても、ショートカットはショートカット。「ほぼ」一周には変わりない。もし将来孫ができたり、甥っ子が大きくなったとき「おじいちゃん(おじさん)はな、若いころキックボードで淡路島をほぼ一周したんじゃよ。ほぼっていうのは、最終日にちょっとだけショートカットしたんじゃ。ちょっとだけな。これはそのときのキックボードじゃ。これをおまえにあげよう。」と説明することになるだろう。これはメンドくさい。やはりきっちりと一周しておきたい。

2日で淡路島一周は可能か?

自転車なら、2日あればのんびり淡路島を一周できる。徒歩なら、2日で淡路島を一周するのは(一般人には)不可能だろう。クルマなら5周くらいできる。
ではキックボードではどうか? キックボードなら、平地で路面状況が良ければ、時速15kmは出せる。10時間あれば、淡路島一周できる計算だが、もちろんそんな良い条件はないので、恐らく平均時速8km前後だろう。とすると、2日あればキックボードでも淡路島一周できるかもしれない。
前回、淡路島一周するのに3日かかったが、だいたい1/3くらいは陽射しを避けて停滞していた。もし停滞していなければ3日もかからなかっただろう。つまり、2日あれば、キックボードで淡路島一周できるのだ。

将来、孫(か甥っ子)に「おじいちゃん(おじちゃん)は淡路島一周したことある?」と聞かれたら、「淡路島一周? 何回か周ったが・・・ 一番キツかったのは2018年のキックボードで一周じゃな。2日ほどかかったがの。」と答える。そしたら、キックボードに夢中の孫(や甥っ子)のリスペクトを得られるかもしれない。

よし、今年はもう一回キックボードで淡路島を一周しよう。2日で。

淡路島リベンジ

前回の反省から、真夏は避けなければならないことは明白。もう炎天下のキックボードはコリゴリだ。かといって寒すぎても困る。となると、春先か秋口が理想だ。2日で1周なのだから、土日で帰ってこれる計算になるが、そうは問屋が卸すまい。無事完走できたとして、ボロボロの体を癒し、仕事復帰するまで絶対に休養日が必要だと本能が告げている。万一、2日で完走できなかった場合に備えて、予備日も必要だろう。つまり、予定2日+予備日1日+休養日1日で合計4日は必要という計算になる。

2018年のGWは、4/28~30の3日間と5/3~6の4日間だから、後半の5/3~6に決行することに決めた。
行程は前回と同様、電車で明石まで移動、ジェノバラインで海を渡り、岩屋からスタートする。1日目は岩屋から吹上浜まで。吹上浜キャンプ場で一泊し、ふたたび岩屋を目指す。だいたい150kmの旅になる。

装備は全てバックパックに入れ、自分で背負う必要がある。キックボードに荷物を詰めたら楽だろうが、キックボード自体が重くなったら操作性が損なわれ危険だ。ここは自分で背負うしかない。ほぼ1日中バックパックを背負うことになるので、できる限り軽量化しておきたい。

~装備一覧~

  • キックボード
    キックボードはもちろん、マイクロスクーターの「マイクロ・ブラック」。前回も故障なしで淡路島を走破した。念のためスペアタイヤを2本も持っていったが、結果的には全く必要なし。今回も念のためスペアタイヤを持っていくが、1本だけで大丈夫だろう。各部のネジを増し締めし、緩んでいたネジにはネジロックをつけて締め直しておく。
  • フュージョン65
    ウルトラライト・バックパッカーのためのメーカー、シックスムーンデザインズで一番大きいバックパック。アメリカのロングトレイル向けにデザインされているだけあって、絶対的な安心感がある。今回の旅に65Lもいらないのだが、大は小を兼ねるで近所に出かけるときもこのバックパックを常用している。それができるくらい軽い。
  • ルナーソロ
    おなじくシックスムーンデザインズのウルトラライト・ソロテント。簡単に設営ができ、風にも強く、それでいて680gしかない。
  • ブランケット
    パスファインダーのデイブ・カンタベリー氏は、著書のなかで野外活動ではブランケットを2枚もつべきと書いている。私もそう思うが、ウールのブランケットは意外に重いので、今回は1枚のみとする。5月の淡路島なので、寒さに困ることはないだろう。
  • シュラフ
    30年前から使っている夏用シュラフ。もうとっくに保温力も落ちていると思われるが、気にせずに使っている。軽量小型なので、ブランケット代わりに。
  • フラッシュライト(UC-35、ディフューザー)
    ライト関係は、フェニックスのUC-35のみ。キャンプ時のランタンと、非常用のライトを兼ねる。
  • ファイヤーボックス
    本当はファイヤーボックスナノを持っていこうと思ったが、どこにしまったのかわからない。やむなく、ファイヤーボックスを持っていく。重いのだが、キャンプ時にはどうしてもBBQしたいので仕方がない。
  • 焚き火焼き網
    焼き網がメッシュの2重構造になっていて、直接炎が食材にあたらない。ファイヤーボックスの火でも、食材を焦がさずに焼くことができる。ファイヤーボックスでソロBBQするときの必需品。
  • ティンダーポーチ一式
    焚き火に必要な道具はすべてティンダーポーチに入れてもっていく。100均の缶でもいいのだが、ファットウッドなど不定形のものを入れるときは革のポーチのほうが便利。
  • スツール
    1日目の夜はどうしてもBBQをしたいのだが、スツールがないとすぐに脚が痛くなってしまう(若いころは平気だったが・・・)。重くなるが、必需品なので持っていく。今回、知り合いの知り合いにオーダーで作ってもらった折り畳みスツールが間に合った。
  • Buck110
    キックボードの旅にナイフは不要だが、一泊する以上、アウトドアマンの嗜みとしてナイフは必要である。シースナイフは思いので、Buck110にした。
  • メディックポーチ
    キックボードは、常に転倒と隣り合わせである。幸いにしてこれまで転んだことはないが、もし転んだらかなりのケガは覚悟しておかないといけない。応急処置キットは必須である。
  • 着替え一式
    2日分の長袖シャツ、パンツ、くつした。夜は冷えると思われるので、フリースの上着一枚。
  • スマホ、財布
    せっかくの旅なので、スマホなんて家に置いていきたいが、非常用の連絡手段、GPS記録、写真撮影、そのたもろもろで持っていかざるをえない。

ほぼ前回の装備を踏襲し、若干の防寒対策を追加した。BBQ関係を省略すればもっと軽量化できるのだが、せっかく設備の整ったキャンプ場に泊まるのだから、BBQはしたい。ファイヤーボックスなら、万一の非常用としても使えるので、持っていて損にはならないだろう。

さて、これで準備は整った。待ってろ! 淡路島!!

淡路島リベンジ 1日目 その1へ続く・・・

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