スーパーカブ(AA04)のボアアップ挑戦その1

猟場の開拓、猟期の移動手段として、スーパーカブ(AA04)を活用するため、ボアアップを決行します。

といっても、バイクに関しては完全に素人。エンジンをイジったこともありません。ネットで調べたところ、スペシャルパーツ武川というメーカーのパーツが良さそうです。「ハイパーS-STAGEボアアップキット 81cc」というのが、ボアアップに必要なパーツが全てセットになっています。
同じサイトから取付説明書もダウンロードできたので入手。良く読んでみます。

うーむ。わからん。

手順は書いてあるものの、現物がイメージできないのでピンと来ません。良く読むと、HONDA純正のサービスマニュアルを見ながら作業するように、と書いてあります。ネットで調べると、なんと14000円もします。高いけど仕方ない、購入。

その他、トルクレンチ・ユニバーサルホルダーなどの工具も購入し、費用は6万円を超えてしまいました・・・ もう後には引けない!

緊張のせいか、ピンボケしまくってます。
緊張のせいか、ピンボケしまくってます。

本当は、ゴールデンウィークの連休にゆっくり作業しようと計画していましたが、マニュアルを熟読していたら「あっさり出来るんじゃないか?」という気がしてきたので、日曜日の朝11時からボアアップ決行!
(ボアアップキットの注意事項に書いてますが、50ccからボアアップする場合、原付2種への登録変更が必要です)

外装品を外す

まずは、外装品を外します。これは簡単です。次にエンジンオイルを抜きます。現在の走行距離は約3000km。500kmのときに交換してますから、約2500kmでの交換です。メーカー推奨は、3000kmごとの交換だそうですから、ちょうどいいタイミングでしょう。エンジンの下にオイルを受けるトレイを置いて、ボルトを外します。

すると・・・濃いグレーのオイルがドロドロと流れ出てきました。ええっ! 2500kmでこんなに汚れてるの!! これじゃ、1000kmくらいで交換しといたほうが良さそうです。

エンジン左側

レッグシールドを外すと、シリンダーが見えました。

エンジン右側

右側から見たところ。エアクリーナーからシリンダーヘッドに繋がっています。

エンジンアップ

少々苦労しましたが、エアクリーナーとスロットルボディを外すことができました。プラグカバー・O2センサー・油温センサーなどを取り外したら、いよいよシリンダーヘッドです。ここからは、作業に夢中で写真を撮る余裕もありませんでしたが、思いのほか順調に作業は進み、あっという間にシリンダーとピストンを外してしまいました。

ここからが難関です。ボアアップきっとに付属しているピストンを取り付けるのですが、ピンを固定するためのリングが固く、溝にはめ込むのに四苦八苦しました(2か所のうち1か所は自宅で作業済)。カブの下に潜りこんで作業するのはさぞや大変だろうと思いきや・・・2~3回やり直したら、あっさり成功。ラッキー。

シリンダーにピストンをはめ込み、カムチェーンを通してシリンダーヘッドをセット。ナットを規定トルクで締めこんだら、アッサリ出来上がってしまいました。「オレって天才!」と内心ニヤニヤしながら、シリンダーヘッドを固定するサイドボルトを締めこんだとき、悲劇は起こりました。

そろそろ規定トルクに到達しているはずなのに、微妙な手ごたえで回るボルト。

「ん? 1本目はこのくらいで止まったけどなぁ。」

念のため、最初のボルトを締めてみたところ、「カチっ」とトルクレンチが鳴ります。

「やっぱり気のせいか。ちゃんとネジが噛んでなかったかな?」

再度、締めこむと・・・「バキっ」という嫌な音が・・・

「やっちまった・・・」

絶望にかられながら指でボルトを回してみると、カラカラと空回りします。そーっと引き抜いてみると・・・

幸いにも引き抜けましたが、直後に破断しました。
幸いにも引き抜けましたが、直後に破断しました。

完全に破断してしまいました。

「終わった・・・ オレの挑戦は終わった・・・」

しばし呆然としていましたが、破断したネジ部がシリンダー内に残らなかっただけマシです(残ってたらマジで終わってた)。気を取り直してHONDAのディーラーに電話してみます。

「あのー、スーパーカブのシリンダーヘッドのサイドボルトが欲しいんですけど」
「パーツの発注は電話では出来ないので、店頭にお越しください」
「わかりました。在庫はありますか?」
「在庫は置いてませんが、モノによってはあるかもしれません」
「わかりました・・・」

在庫があることに一縷の望みをかけ、(カブなら30分のところ)1時間かけてバスを乗り継いでHONDAドリームへ到着。

「電話した者ですが、カブのパーツが欲しいんですが・・・」
「(パーツリストを開きながら)どちらのパーツになりますか?」
「えーっと、17番です。ついでに16番もお願いします。在庫はありますか?」
「在庫はないので、取り寄せになります。今からだと水曜日になりますがよろしいですか?」
「はい・・・(絶望)」

残念ながら作業は中断するしかありません。帰宅途中、ホームセンターに寄って8mmのレンチを購入(ひどい安物を使っていたので買い替え)自宅に着いたのは18時。エンジンを組むのは無理ですが、ドライブスプロケットの交換やPGM-FIの交換など、出来ることはあります。やれることはやって、水曜日に復活させようと考えましたが、この時点で体力の限界。

2時間かけてエンジン回りの配線・外装をもとに戻し、作業を切り上げました。自分のミスですから仕方ありません。しかし、純正パーツを購入するのに毎回ディーラーへ行ってられません。すぐに純正パーツリストをポチりました。ついでにバルブタイミングを調整するための工具もポチり(なくてもなんとかなりそうですが、少しでもリスクを減らしたい)。

こうなったら、何としても完成させます!

スーパーカブ(AA04)のボアアップ挑戦その2 へ続く・・・

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