市街地を歩く!

2019年のゴールデンウィークは、10連休になるらしい。ネットショップを運営していると、あまり連休をとるのはためらわれるが、それでも世間が10連休というのであれば、5連休いや7連休くらいは頂いてもよいかもしれない。

あらたなチャレンジ

7連休あれば普段できないことができそうだ。ふと頭をよぎったのは、淡路島一周。2017年、2018年とキックボードで一周したので、もうキックボードでは一周したくないのだが、前から心にひっかかっていたことがある。徒歩で淡路島一周だ。

なにかの記事かブログで、淡路島を歩いて一周する方の話を読んだことがある。たしか、5日間ほどかけて一周されていたと思う。1周150kmなので、1日30kmの計算だ。キックボードなら3時間だが、徒歩ならどのくらいかかるだろうか?

地図アプリなどでは、徒歩の場合は時速5kmで設定されている。その場合、30kmなら6時間かかることになる。それを5日間続ければ、淡路島一周の距離だ。

もちろんアップダウンがあるので、そう簡単ではないだろうが(特に地獄の南あわじ)こちらも現役ハンターの端くれ、猟期には1日中山の中を歩いているのだ。山に比べて格段に条件の良い市街地なら、1日中歩いたってなんとかなりそうな気がする。

しかし、よく考えてみれば、これまで市街地を30kmも歩いた経験はない。せいぜい10kmくらい。そのときは、午前中いっぱいかかって結構疲れた記憶がある。果たしてどれだけ歩けるものなのか、ここは慎重に自分の実力を見極めようではないか。

大阪から神戸へ

というわけで、仕事の都合で立ち寄った大阪は靭(うつぼ)公園にやってきた。ここから自宅の最寄駅まで、ちょうど30km。試しに歩いてみるにはちょうど良い距離だ。時刻は18:30、順調にいけば真夜中に帰宅できる。それではスタート!

歩き始めは順調そのもの。仕事帰りの会社員の皆さんに混じって歩く。これから飲みに行くのか、それとも真っ直ぐ帰宅するのだろうか。まさか、これから6時間歩いて帰ろうとしているおっさんが混じっているとは到底思うまい。むははは。

テンションが上がっているせいか、訳のわからない優越感に浸りながら、急ぎ足で歩く。後半はペースが落ちるだろうから、体力のある前半で距離を稼ぐ作戦だ。30分も経つと、道を歩く人もまばらになってきて、一層歩きやすくなった。さらにペースアップだ!

ちょうど1時間経ったところで、スマホのGPSをチェックする。いったいどのくらい進んだだろうか? 結構飛ばしたので、時速6kmいってるかもしれない。いやまさか7km/時とか? 

自分を過信する悪いクセが出て、ニヤニヤしながらスマホを見た瞬間、思わず立ち止まってしまった。

「4.3km!?」

あれだけ急いだのに、5kmを切るとは! しかも、体力・気力ともに十分な最初の1時間でこの始末。これでは先が思いやられる。

一瞬、もう電車に乗って帰ろうかと思ったが、それでは何のテストにもならない。ダメならダメで、もう少し歩いてみよう。

柔よく剛を制す

時刻は19:30。少しお腹が空いたので、コンビニに寄ってオニギリ2個とスムージーを購入。5分ほど道端に座って脚を休ませ、今後の作戦を考える。

どう頑張っても、これ以上ペースアップできるとは思えない。良くても現状維持だろう。ということは、ゴールまで6時間、到着時刻は夜中の0時30分だ。ある程度予想していたとはいえ、6時間歩き続けるのはキツイものがある。しかも、朝から歩くのならともかく、こっちは仕事終わりなのだ!

まあ、30km歩こうと決めたのも、大阪から神戸まで歩いて帰ろうと決めたのも自分だから、文句を言っても仕方ない。自分で蒔いた種だ。とりあえず、歩けるだけ歩いてみよう。

そうと決まったらさっそく出発だ。あまり急ぎ過ぎるとバテそうなので、ペースを落としていくことにする。先は長い。最悪、夜明けまでには帰れるだろう。

あまり力まないように、自然に脚を前に出すような感じを心掛け、歩くこと1時間。スマホのGPSをチェックすると・・・ 

「4.6km!?」

なんということでしょう、最初の1時間を上まわるペースだ! うまい具合に力が抜けたのがよかったようだ。疲労も少ない。これならイケる!

ひたすら歩く

あとは、テクテクテクテク、延々と歩いた。山を歩いているときは、アップダウンがあり、景色が変わり、何より猟期中は獲物を追うので集中力が保たれる。あっという間に時間がすぎるのだが、市街地を歩くのは退屈だ。同じような景色のなかを延々と歩き続けないといけない。

いま思えば、キックボードというのは、効率のいい乗り物だった。人力のみで、簡単に時速10km以上出せるのだ。こどもでも乗れるし。歩いているとタイヤのありがたみが良くわかる。タイヤを発明した人は偉い。

そんなことを考えているうちに、左ひざに違和感を感じ始めた。琵琶湖一周から1カ月、左ひざの痛みはほぼ無くなっていたのだが、ここにきてひざの内側が張っているような感じがする。昔、左ひざの靭帯を伸ばしたことがあるので、その後遺症だろう。

ヒマなので、歩きながらインスタを更新してみる。歩きスマホはマナー違反だが、夜も遅く歩いている人もいないので勘弁して頂きたい。すぐにスマホにも飽きた。途中、15分の休憩をとった以外は、1時間に5分休憩のペースを守り、歩き続けた。

感動のゴール

左ひざの張りは、徐々に痛みに変わりつつあるが、脚を引きずるほどではない。若干、両足の小指が痛いが、靴ズレというほどでもない。疲労で脚が棒のように感じるが、概ね順調だ。

グーグルマップで現在地を確認しつつ、できるだけ最短ルートをとるように進む。電車の線路沿いを歩くので、ついつい電車に乗りたくなるが、なんとか我慢。ここまで来たらなんとか完走、いや完歩したい。最寄駅まであと4駅・・・3駅・・・2駅・・・と、少しずつ近づいてくる。

すると、唐突に見慣れた景色が目に入ってきた。ついに最寄駅に到着したのだ! 時刻は0時30分、約30kmをちょうど6時間で歩いたことになる。

朝から歩いていたら、もうちょっと頑張れたような気もする。しかし、今回は荷物を最小限にしたが、バックパックを背負っていたら、もっと疲れていただろう。その辺を差し引くと、実戦での平均時速は5kmをちょっと切るくらいだろうか。それも2日連続で歩いたら、どうなるかわからない。

淡路島一周を歩くなら、もう少し長距離を歩く訓練が必要だろう。いや、その前に体重を落とすのが先か・・・

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