「ウォーキングデッド」は、アメコミ原作の海外ドラマで、現在(2012年10月)シーズン3の放送が始まるところです。なぜいまさら取り上げるかというと、FOXテレビでシーズン1、シーズン2の一挙放送をやってまして、たまたまシーズン1を観たところ、ハマってしまったという訳です。
いわゆる「にわか」というヤツですな、完全に。なのでドラマ自体については、公式にアナウンスされていることくらいしか知りません。そもそも、どちらかというと映画派で、海外ドラマというと「名探偵モンク」とか「ディフェンダーズ」くらいしか観てないんです。
そんな「にわかファン」の私が、「ウォーキングデッド」のどういうところを気に入ったのか、まとめてみます。
- ゾンビの設定がちょうどいい。
これまで、ゾンビ映画は数多くありましたが、「ウォーキングデッド」の設定がちょうどいいと感じました。さすが、ダラボン監督、良くわかっていらっしゃる。- 走る速さがちょうどいい。
ゾンビ映画の古典「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」のゾンビは、ノンビリ過ぎるんですよね。超至近距離からでも、ほとんど攻撃力ゼロのゾンビではちょっと弱い。映画自体は名作だと思いますけど、あのゾンビに家を取り囲まれても、なんとかなっちゃうような気がするでしょ。かといって、「28日後・・・」のゾンビ(というか感染者)ほど猛ダッシュされたら困るんですよね。普通に追いかけっこしたら負けてしまいますから、ホラーというよりも、パニックの色合いが強くなってしまいます。
その点、「ウォーキングデッド」のゾンビは、歩くでもなく、走るでもなく、「ちょうどいい」速さで人間を襲います。襲われる人間は、冷静なら逃げ切れるのでしょうが、子供と一緒だったり、足を怪我したり、行き止まりだったりすることで、簡単にピンチに陥ってしまいます。
- 危険度がちょうどいい。
「ウォーキングデッド」のゾンビは、大人の男性が1人で戦うと「一対一ならなんとかなるが、同時に二人以上は相手にできない」(銃がない場合)くらいの強さです。
例えば、
「あ、ウォーカー(ゾンビ)だ!」
「1体しかいないぞ。倒そう!」
「いや待て! 様子を見るんだ!」
「だめだ! 他にもいるぞ! 逃げよう!」
みたいな、やりとり(緊張感)が生まれる訳です。一対一で負けるようだと、隠れるか逃げるしかなくなり、緊張感が薄れてしまいます。
「あ、ウォーカー(ゾンビ)だ!」
「ヤバイヤバイヤバイ!」
「逃げて逃げて!」
と、先の展開が読めてしまいますよね。 - 感染リスクがちょうどいい。
「噛まれる・引っ掻かれるがNG」というのは基本です。が、具体的にどういう経路で感染するのか初期の頃は明らかにされませんし、全身にゾンビの血を浴びたり、ケガをした状態でゾンビに触れたり、「アレ、感染しちゃうんじゃない?」というシーンが多く、ハラハラします。
- 走る速さがちょうどいい。
- 悲壮感漂う登場人物。
登場人物は皆、悲壮感たっぷりです。そりゃそうですよね。だって、皆それぞれ大変な経験をしてきてる訳です。その苦悩が画面から滲み出てきてます。同時期に見始めた海外ドラマで「生存者」というのがありました。こちらも終末モノなんですが、ゾンビではなくウィルスによって犠牲者が出る、という設定です。設定こそ違えど、登場人物の置かれた状況は似ているのですが、あんまり悲壮感はありません。
家族や友人を含め、ほとんどの人が犠牲になっているなかで、あまりにもサバサバしているというか割り切っているというか・・・
一方、「ウォーキングデッド」は悲惨です。ウォーカー(ゾンビ)のみならず、食料・水・ケガ・病気・敵対する人間など、ありとあらゆる心配事で、登場人物は気の休まるときがありません。
その、登場人物の悲壮感・苦悩が、緊張感を生み出しています。だからこそ、登場人物がピンチを凌いだとき、自分が登場人物であるかのように安堵感がもたらされるのだと思います。
以上、にわかファンの分際で長文失礼しました。これから始まる第3シーズンを楽しみにしています。
了